保護団体の譲渡条件は本当に厳しいのか

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譲渡条件が厳しいとネットで散見される

SNSやYouTubeにも「保護団体の譲渡条件は厳しすぎる。この条件で誰が貰えるんだ」という意見がある一方、保護団体からはそれについて話している場面は少ないので、管理人の思うところを話します。

よくある譲渡条件

ねころび荘の譲渡条件は大阪府の基準に準拠している。これは府が定める最低限の条件。
保護団体では更にいくつかの条件が追加されることが多いですね。
基本的なものとして
・身分証明書の確認
・住所の現地確認(自宅訪問)
・脱走防止対策
これらはおそらくどこの団体も条件に入れているはずで、ねころび荘でも追加する予定のもの。
里親詐欺や虐待等の行為があった場合には猫の返還を求めるため必要です。
この時点で厳しいと感じるのであれば、それはもうわかりあえないことが確定しています。
・月に数回の譲渡した猫の画像付き近況報告(3ヶ月程度)
・予防接種や去勢避妊の証明書の画像
これらを求める団体も多いでしょう。
保護団体としては譲渡した猫が、新しい生活に馴染んでいるか、またワクチンや避妊去勢が適切に行われたかとても気になっています。
私も譲渡後の猫がどんな暮らしをしているかすごく気になりますし、様子を画像で送ってもらえると単純にすごく嬉しいです。
何か問題がある場合も相談していただければ、解決に向けた提案もできるかもしれません。いきなり「返還してください」なんてことはありませんから安心して相談してもらいたいです。
もちろん、生命に関わるような問題であればその限りではありませんが。
・単身者不可
・60歳以上不可
このあたりからちょっと厳しいなと思われる方もいるのではないでしょうか。
保護団体が危惧しているのは、単身者の場合、事故や病気になった時などに猫の世話ができなくなるとか、60歳を超えて、20年近く生きる猫が命を終えるまでの世話をできるのかということです。
近隣に家族が住んでいて、何かあった時は面倒を見てくれるとか、60歳以上だけど何かあったときは息子が引き取ってくれるなど、そういった環境であれば譲渡してくれる団体も少なくないと思います。
・長時間留守不可
・小さい子供がいる家庭不可
なかなか厳しくなってきましたね。
長時間留守に関しては、譲渡してほしい猫が成猫の場合は大丈夫なこともあります。子猫は体調を崩しやすく、対処しなければ急激に悪化してしまうこともあります。また、子猫はあまり運動神経がよくありませんので、ジャンプを失敗したり高いところから落ちたりすることもあります。
病気や怪我をしたときにいち早く治療を開始してほしいので、長時間留守を不可としているんですね。
小さい子供がいる家庭についても成猫なら大丈夫なことがあります。
子猫だとどうしても小さい子供に悪気なくおもちゃにされることがあるので、条件として入れられることがあります。また、人畜共通感染症というものがあり、猫から感染する病気があります。これらは一部を除いて免疫力の高い人間には脅威ではありませんが、免疫力が低下している高齢者や赤ちゃんに感染すると重症化し、命に危険が及ぶことがあります。そういった面でもお断りすることがあります。

他にも細かくいろいろな条件があることがありますが、よく見かけるのは上記のものではないでしょうか。

管理人の私見

保護活動をしている人間にとって、里親詐欺や虐待は身近な話です。
飼い猫に火で不起訴が一転、動物虐待許さず”という譲渡した猫が火をつけられるというニュースがありましたが、ねころび荘の近隣の市での話です。他にも、譲渡した猫が脱走したという報告を受け、近隣の方にチラシを配り捜索していたところ、脱走させてしまった家族から「近所迷惑だからもう探すのをやめてくれ」と言われる事例もありました。
譲渡してほしいと思われる方の大半は、善意と思いやりのある方だとわかっています。
ですが、ごく一部に心無い人間がいるのも間違いなく、それを完全に見抜く術はありません。
少しでも猫が不幸な環境に置かれるリスクを下げようとした結果、厳しい条件を提示することになっています。保護団体の条件を厳しいと思うことはあるでしょうが、その厳しさを必要とさせた人間がいるのです。

私は、時間と労力とお金を猫の世話に注ぎ込んでいます。好きでやっていることなのでそれを評価してほしいとも思いません。
ただ、世話をした猫には幸せに暮らしてほしいと願う親心があります。
衰弱した猫を保護し、体力を回復させるために夜通し看護し、人間への不信感を信頼に変え、威嚇していた猫が枕元で寝るようになり、甘えてゴロゴロ喉を鳴らすようになった猫を、私は託すのです。

もし、私が譲渡した猫が、無残にも虐待され、殺されたなら、私の心はどうなるでしょうか。
譲渡条件を厳しくするのは、自分を納得させるためでもあります。これだけの条件をつけて譲渡したのだから、安心だろう、安心であってほしい、そういう思いです。もし何かあっても、あれだけ条件を付けて譲渡したのだから、防ぎようがなかったのだと、自分の癒やしようのない痛みを慰めるのです。
緩い条件で譲渡し、虐待されたら、誰がその猫の苦痛と譲渡した人間の無念を引き受けてくれるのですか?条件が厳しいと騒ぎ立てる人が引き受けてくれるとは思えません。

それらは、我々が引き受けるんですよ。

保護団体も条件至上主義ではなく、いくつかの条件に当てはまらなくても、努力や工夫によって問題が小さくなるなら前向きに検討するケースがあります。
結局は人間同士の信頼関係が重要なので、この人だったら大丈夫だと感じれば多少の条件は融通してくれるはずです。

明らかに厳しすぎる条件や信頼関係の築けない団体も確かにありますので、そういう団体との交渉はしないほうが心の平穏のためにいいかもしれません。

あくまでもこれは私見ですので、他団体の考えていることとは全然違う可能性があります。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。


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